【ニッカの看板】ブラックニッカクリアを飲んでみる

ブラックニッカ クリアとは

ニッカウヰスキーの歴史

1934年にニッカウヰスキーの前身である「大日本果汁㈱」が設立され、余市に工場が建てられました。まだウイスキーを作り始める前ですが、最初から余市に工場を作っていたのですね。

1936年には余市でウイスキーの製造を始め、1940年からウイスキーの販売を始めました。 

1952年に社名をニッカウヰスキー㈱へと変更し、1954年にはアサヒビールが資本参加しています。現在ではアサヒビールとニッカウヰスキーの営業部門が完全に統合さるほどまで会社同士の距離感が近くなっていますが、実際は古くからアサヒビールとの関係が続いていました。

サントリーやキリンはジャパニーズウイスキー分野でよく名前を聞きますが、アサヒビールもニッカウヰスキーを通じてウイスキー市場に参入しており、ビール市場と同様、大手ビール会社3社がジャパニーズウイスキー市場でも大きな力を持っています。改めて日本のビール会社の凄さを感じますね。

ブラックニッカの歴史

初代ブラックニッカは、1956年にニッカウヰスキーより発売された特級ウイスキーです。 

当時ニッカウヰスキーとしてはすでに安価で原酒比率の低いウイスキーの販売を行っていましたが、1936年に余市蒸留所にてウイスキーの製造を開始して20年が過ぎ熟成されたウイスキーの原酒が増えてきたことから、ウイスキー原酒を多く使用した自信作として発売されました。

今につながる味わいに変更されたのはブラックニッカ クリアブレンドが発売された1997年です。飲みやすいウイスキーを目指してノンピートモルトが使われるようになりました。 現在のラベルデザインには2007年に変更されました。2011年にはブレンドがよりクリアな味わいに変更され、名称も 現在につながる「ブラックニッカ クリア」となりました。

2013年にはブラックニッカの派生形として「ブラックニッカ リッチブレンド」の発売が開始され、2015年には「ブラックニッカ ディープブレンド」が発売され、現在まで続くラインナップが出そろいました。

同じく2015年には1956年発売当時の初代ブラックニッカ香り味わいを再現した限定品「初号ブラックニッカ復刻版」の発売が行われ、2018年には同じく限定品である「ディープブレンド エクストラスイート」「リッチブレンド エクストラシェリー」など次々に限定品の新商品が発売されました 

アサヒビール ニュースリリースhttps://www.asahibeer.co.jp/news/2018/0828.html

2010年代に入ってからの限定リリースや新ブランドの発売など、色々な動きがあって面白いですよね。

様々な派生製品の投入で販売に力を入れた結果、2019年までは7年連続で過去最高の売り上げを更新し続けていました。ブラックニッカブランドはニッカウヰスキーを引っ張る中心的なブランドになっています。

香りを確かめる

さあ、まずは香りはどうでしょうか。

さわやかな青りんごのようなシトラスを伴ったフルーティーな香りが感じられます。また、紅茶のような上品な香りも感じられます。 

サントリーの同価格帯のウイスキーであるホワイトやトリスと比べても、このブラックニッカの香りの良さは頭一つ抜けているのではないでしょうか。

味を確かめる

ストレート

はちみつの様なまろやかな甘さが感じられます。後半にかけてはしっかりとアルコール感のピリピリ感が感じられますが、同時に甘さも舌の上にしっかりの残ったまま、ジワリと消えていきます。                            

甘味がしっかりしているのでハイボールが気になりますが、このしっかりと感じられる甘味をさらに感じたいので レビューでは初めて加水して飲んでみようと思います。

加水

うん。水を少し足しても味の濃さが失われません。                                        まったりとした、ストレートの時からさらに増して濃厚な甘さをしっかりと感じられるようになりました。美味しいです。

次は、ニッカウヰスキーの2代目マスターブレンダーである竹鶴威が紹介していた美味しいウイスキーの飲み方を試してみます。作り方はウイスキー30ml、水60ml、氷1個です。

ふくよかでまったりした甘さとフルーティーな風味が一気に口の中に広がりました。                            水で薄まった、というようなネガティブな印象はありません。逆にこのウイスキーの持つ個性が増幅されて、より明確に感じられるような感じがします。とてもおいしいですね。

ハイボール

ハイボールにしてみました。  

フルーティーさが際立ちました。さわやかライトに飲めますが、あの甘い風味は息を潜めてしまいましたね。30mlだからでしょうか。                                             次に45mlで作ってみましたが、これだと一口目に甘い味が残ります。しかし、二口三口と飲み進めると甘味になれてしまって、苦味が強調されてきました。

個人的には、ストレートで感じた甘さが、ハイボールでも残っていてほしかったです。                 あまりにスッキリ、ライトになってしまうと完全に食中酒用となってしまい、味わって飲むことには向かなくなってしまいますね。

まとめ

香りはアルコール感の嫌な面より、青りんごや紅茶のような良い面の方が強く感じられます。

この価格帯だとハイボール一択になる思いましたが、ニッカウヰスキーオススメの加水で非常においしく味わうことができました。 手に取りやすい価格帯なわりにアルコールの刺激は大人しく、甘くて飲みやすいので、ウイスキー初心者におすすめできるウイスキーだと思います。

ブラックニッカクリア

  • 発売元 ニッカウヰスキー㈱
  • 容量 180ml (今回) 
  • アルコール度数 37%    
  • 参考小売価格 290円(税別)
 
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